ケアに関する問合せの多いコードバン。
特に聞かれるのが「履きジワの処理について」
通常、コードバンの靴を履きこむと履きジワの部分が白く毛羽立ってきます。
これは歩行に伴う革表面の屈曲によるもの。
要するに、履けば必ず毛羽立ってくる。
コードバンを履く上では避けては通れない、永遠の命題なのです。
もちろん、この毛羽立ちの解消法はあります。
デリケートクリーム・アニリンクリーム等の乳化性クリームを塗布し、
アビィスティックなどの硬質なものでシワの方向に沿って圧力をかけ、
毛羽立ちを潰していきます。
この工程を挟んでから磨き上げることで、
写真のように艶やかな質感が蘇ります。
ただ、これも履いてしまうと遅かれ早かれ最初のような状態に戻ってしまう。
コードバンは非常に回復力の高い革です。
しっかり磨きこめばその分美しく蘇る。
手間は掛かれど、このMAXの美しさを楽しむか?
それとも、履きジワの入った姿を「コードバンならではの味」として楽しむか?
どちらを選ぶかは履き手次第ですが、
そんな多様な楽しみ方を提供してくれるのも、コードバンならではなのかもしれません。
シューケアマイスター靴磨き工房 三越銀座店いしやま
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□