こんにちは、チオノタイカイです。
靴磨き日本選手権大会からすこし時間が経ってしまいましたが、改めて……。
全国からすごい参加者の方々が来ていて、その技術も目を見張るものばかりでした。
今回は特に「ハイシャイン」(鏡面磨き)にスポットが当たった大会かと思います。
ふわふわ氏も語るように「光らせる派」と「光らせない派」の2派、いわば「シューシャイン」と「シューケア」があるとすれば当店はどちらかというとシューケア寄りかと思います。
革に優しく、コンディションを整えてあげること。
M.Mowbrayのクリームはまさにそんなコンセプトのクリームですね。
さて、それでも大会は大会ですし、光らせる時は光らせていきたいと思っております。
そこで話題になりました「イルミナシャイン」について今回はご紹介します。
これはマニアックな話になりますが、ハイシャインにも流派があります。
トゥーやカカトを光らせるのはもちろん、他にどの部分を光らせるか?というこだわりです。
多いのはトゥーからサイドの際、コバのすぐ上からヒールまで繋げる光らせ方かなと思います。
コルテ式グラサージュになるともっと大胆にトゥーからヒールまで繋いで輝かせますね。
しかし何か物足りなさを感じたので、より立体的に、より全体が艶やかに見える光らせ方はないかと試行錯誤し、生まれたのが「イルミナシャイン」です。
画像をご覧いただければ違いがわかるかと思います。
通常のトゥーハイシャインにプラスして、カンヌキ、アデレード外周からサイドへ伸ばしヒール外側までを光らせます。
サイドから見るとこのような光り方になります。
立体感を与えるために、ピンポイントで細く光を繋いでいくのが重要です。
光らせる範囲を広げすぎるとツヤ感は増しますが立体感は乏しくなります。
見下ろす角度ではこのように。
また靴の表情が違って見えるかと思います。
特にトゥーキャップから薄っすらとアデレードにつなぐこのラインが実は重要だったりします。
コバのすぐ上、サイドの際ではなく、そこから1センチほど上のラインで光を薄めに繋ぎます。
このラインを光らせることで横からの角度で見た時に甲の立ち上がりがよりくっきり見え、また全体的に細身に見せる効果があるのですが、乗せすぎると割れてしまうのであくまで薄っすらです。
右足と左足をそろえるとこのように。
少々長文になりすぎましたので、続きはまた次回に。
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銀座三越 シューズ&バックリペアコーナー
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